2028年度に単価倍増?今から知っておく理由
容量拠出金の約定価格は2024年度の3,495円/kW・年から2028年度は約8,000円/kW・年と、約2.3倍まで上がる見通しです。将来の負担増の見通しと、家庭・中小が今からできる対策を整理します。

目次
この記事のポイント
- 容量拠出金は、将来の電力の「供給力(kW)」を確保するための費用です。2024年度から徴収が始まり、2026年度から本格化します。
- 容量市場の約定価格(1kWあたり・年額)は、2024年度 3,495円 → 2025年度 5,242円。以降も予測ベースで上がり続け、2028年度は約8,000円/kW・年と、2024年度比で約2.3倍の見通しです。
- 家庭・中小企業の電気代にじわじわ効きます。負担が本格化する前に、「見える化」と対策を始めておく価値があります。
容量拠出金とは(おさらい)
- 将来の発電能力(kW)を、電力会社が「容量市場」であらかじめ確保します。そのコストを小売の電気料金に上乗せするのが「容量拠出金」です。
- 2024年度から徴収が始まり、2026年度から本格化します。
- 負担するのは、電気を使うすべての消費者(家庭・法人)です。
単価はどこまで上がる?(見通し)
出典記事の試算では、容量市場の約定価格(1kWあたり・年額)と想定総額は次のように推移・予測されています。
- 2024年度:3,495円/kW・年(想定総額 約1.6兆円)
- 2025年度:5,242円/kW・年(約2.4兆円)
- 2026年度:約6,000円/kW・年(予測、約2.7兆円)
- 2027年度:約7,000円/kW・年(予測、約3.2兆円)
- 2028年度:約8,000円/kW・年(予測、約3.6兆円)
2024→2025年度で約1.5倍、2028年度には2024年度比で約2.3倍です。出典記事は「2030年度までは上昇トレンド」と見ています(一方で、DR=デマンドレスポンスの普及で長期的には抑えられる可能性もあるとしています)。
なぜ上がるのか
出典記事は、単価が上がる要因として次の3点を挙げています。
- 火力発電の老朽化が加速していること
- 蓄電池など新設電源の費用回収の必要が増えていること
- 容量市場の需要そのものが拡大していること
単価は、毎年度のメインオークション(4年前に実施)の約定結果をふまえて決まります。
電気代への影響(金額感)
出典記事の試算例です。
- 高圧の法人(契約500kW・年間200万kWh):2026年度は月25万円・年300万円(kWhあたり1.50円)、2028年度は月33万円・年400万円(kWhあたり2.00円)
- 低圧の小規模事業者:年間消費1万kWhで、年15,000円程度
家庭の場合は小売各社で転嫁の方法が異なるため一律には言えませんが、使用量(kWh)に連動して電気代に上乗せされ、単価の上昇に合わせて負担も増えていく構造です。
今からできる対策
出典記事が挙げる4つの方向性です。
- 使用量・ピーク(デマンド)の削減:kWの負担そのものに直接効きます。
- DR(デマンドレスポンス)への参加:需要を抑える側に回れば、容量市場では「供給側」になれます。
- 蓄電池の導入:ピーク時に放電してkWを抑えます。
- 契約・プランの見直し:小売各社で転嫁方法が違うため、総額で比較します。
家庭なら「ピーク時間帯の使用を減らす」「自家消費型の太陽光・蓄電池を検討する」、中小企業なら「デマンド管理」「DR」「契約見直し」から着手しやすい対策です。
今後のスケジュール・注意点
- 単価の公表時期:2026年度分は2025年12月頃、2027年度分は2026年12月頃。
- 明細では「電源調達調整費」などの名目で、電力量料金に溶け込んでいることが多く、見えにくい負担です。
- まずは検針票・料金表で、こうした調整項目がいくらかを確認するところから始めましょう。
出典
- EICJ「容量拠出金とは|2026〜2028年度の単価・法人への影響額・対策を完全解説」 https://simulator.eic-jp.org/what-is-capacity-contribution
本記事の数値は出典記事の試算・予測です(2026年度以降は予測値)。実際の負担額は、制度の確定値や契約先によって変わります。