時間帯別プランで「昼シフト」する家事術|昼が安いプランの使いこなし方
電気は「夜が安い」が常識でしたが、最近は昼間の単価を安くした料金プランも登場しています。昼が安いプランの仕組みと、洗濯や食器洗いなどの家事を昼間に寄せる「昼シフト」のコツ、契約前の注意点を整理しました。

目次
はじめに
「電気は夜のほうが安い」。長い間、これが電気代の節約の常識でした。ところが最近は、昼間の単価を安くした料金プランも登場しています。
昼が安いプランを選んだら、電気を多く使う家事を昼間に寄せる「昼シフト」で、電気代を抑えられる可能性があります。このコラムでは、昼が安いプランの仕組みと、家事を昼間に寄せるコツ、契約前に確認したい注意点を整理します。
なぜ「昼が安い」プランが出てきたのか
これまで夜の電気が安かったのは、夜は電気を使う人が少なく、電気が余りやすかったためです。ところが、太陽光発電が広がったことで、晴れた日の昼間は太陽光の電気が多くつくられ、時間帯によっては電気が余るようになってきました。
中部電力ミライズは、2025年に「昼とくプラン」の提供を始めました。発表では、昼間の電気の需要をつくることで、再生可能エネルギーの有効利用に貢献するねらいが示されています。昼に余りやすい電気を、昼に使ってもらうための料金設計と言えます。
昼が安いプランの例:中部電力ミライズ「昼とくプラン」
公式ページによると、昼とくプランの単価(税込)は次のとおりです。
春・秋(全日)
- デイタイム(昼間):1kWhあたり16.42円
- リビングタイム:1kWhあたり27.75円
- ナイトタイム:1kWhあたり26.55円
夏・冬
- 平日のデイタイム:1kWhあたり18.50円
- 平日のリビングタイム:1kWhあたり28.52円
- 休日のホームタイム:1kWhあたり25.49円
- ナイトタイム:1kWhあたり26.55円
昼間(10時〜17時)の単価は、ほかの時間帯より1kWhあたり8円〜11円ほど安く設定されています。基本料金は、契約容量10kVAまで月1,838.44円です。
家事を昼間に寄せるコツ
昼が安いプランでは、電気を多く使う家事を昼間にまとめると効果が出やすくなります。
- 洗濯・乾燥:洗濯乾燥機や衣類乾燥機は電気を多く使うため、昼間に回す。出かける日はタイマーで昼間に動かす
- 食器洗い:食器洗い乾燥機は、朝食や昼食のあとにまとめて昼間に回す
- お湯を沸かす:エコキュートの機種によっては、沸き上げの時間を昼間に設定できるものもある
- 電気自動車の充電:家に車がある日は、昼間に充電する
- 蓄電池の充電:蓄電池がある家庭は、昼間の安い電気や太陽光の電気でためて、単価の高い夕方以降に使う
在宅の時間が少ない家庭でも、タイマーや予約機能を使えば、昼間に家電を動かすことができます。
昼シフトを始める前にやっておきたいこと
- 家電のタイマー機能を確認する:洗濯乾燥機、食器洗い乾燥機、エコキュートなどに、時刻を指定して動かす機能があるかを調べる
- 1週間の電気の使い方を振り返る:どの家事を、何時ごろにしているかを書き出してみる
- 昼間に移せる家事を選ぶ:夕食の調理のように時間を動かせない家事もあるため、無理なく移せるものから始める
最初から全部を移そうとすると続きません。まずは洗濯乾燥など、電気を多く使い、時間を動かしやすい家事から試してみましょう。
どれくらい安くなるか:計算例
仮に、洗濯乾燥機を1回使うと2kWhの電気を使うとします(仮定の数字です)。春・秋に、この家事をリビングタイム(27.75円)からデイタイム(16.42円)に移すと、次のようになります。
- 1回あたり:2kWh×(27.75円-16.42円)=約22.7円
- 月20回なら:約453円
1つの家事では小さな差でも、洗濯、食器洗い、お湯の沸き上げ、電気自動車の充電など、昼間に寄せられるものを積み重ねると、差は大きくなります。
契約前に確認したい注意点
対象になる家庭が決まっている
公式ページによると、昼とくプランは、エコキュート、蓄電池、電気自動車のいずれかを使っている家庭が対象です。昼間に電気の使い方を移せる設備があることが前提になっています。
1年以上の継続が必要
昼とくプランは、契約を変更したあと、原則として1年以上続ける必要があります。季節による電気の使い方の変化も含めて、1年を通して得になるかを考えてから切り替えましょう。
夕方以降の単価は高め
昼間が安い一方で、夕方以降の単価は高めです。家族がそろう夕方から夜に電気を多く使う家庭では、昼間に寄せられる家事がどれだけあるかによって、得か損かが変わります。
住んでいる地域で使えるプランを確認する
昼とくプランは中部電力ミライズのプランです。ほかの地域でも、時間帯によって単価が変わるプランを用意している電力会社があります。住んでいる地域の電力会社のプランを確認してみましょう。
おわりに
時間帯別プランで昼シフトする家事術のポイントをまとめます。
- 太陽光の広がりで、昼間の単価を安くしたプランが登場している
- 中部電力ミライズの昼とくプランは、昼間(10時〜17時)が1kWhあたり16.42円〜18.50円
- 洗濯乾燥、食器洗い、お湯の沸き上げ、電気自動車の充電などを昼間に寄せる
- 対象の設備や1年以上の継続などの条件を確認し、夕方以降の使い方も含めて判断する
※ 本記事は編集部が投稿した当時の情報に基づきます。料金プランの内容・単価は電力会社や時期によって異なるため、必ず各社の公式情報をご確認ください。