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コラム

断熱が電気代に効く理由|冬の暖房と給湯から考える省エネ

家庭のエネルギーの半分近くは、暖房と給湯に使われています。特に冬は、この2つが光熱費を押し上げます。断熱が暖房の電気代に効く仕組みと、窓から逃げる熱の大きさ、給湯とあわせた冬の省エネの考え方を整理しました。

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雪の積もった庭が大きな窓から見える、暖かそうなリビングダイニング
目次

はじめに

冬になると電気代やガス代がぐっと上がる、という家庭は多いのではないでしょうか。その大きな理由は、暖房と給湯です。

このコラムでは、家庭のエネルギーが何に使われているのかを確認したうえで、断熱が暖房の電気代に効く仕組みと、給湯もあわせた冬の省エネの考え方を整理します。

家庭のエネルギーの半分近くは暖房と給湯

資源エネルギー庁の資料では、家庭で使われるエネルギーを、暖房・冷房・給湯・ちゅう房(料理)・動力や照明などの5つの用途に分けています。2020年度の割合は次のとおりとされています。

  • 動力・照明など(家電や照明):34.0%
  • 給湯:27.8%
  • 暖房:25.1%
  • ちゅう房:10.7%
  • 冷房:2.4%

給湯と暖房をあわせると、家庭のエネルギーの半分以上を占めています。冷房が2.4%と小さいのに対し、暖房はその10倍以上です。家庭の省エネを考えるとき、冬の暖房と給湯は、最も効果の大きい部分だと言えます。

断熱が暖房に効く仕組み

暖房は、部屋の中の空気を温めることで、快適な温度を保ちます。ところが、外が寒い冬は、温めた熱が壁や床、窓を通って外へ逃げていきます。逃げた分を補うために、暖房は動き続けなければなりません。

断熱は、この「熱が逃げる量」を減らすための対策です。熱が逃げにくい家では、一度温めた部屋が冷めにくくなり、暖房が少ないエネルギーで同じ温度を保てるようになります。暖房の電気代が下がるのは、このためです。

熱が最も逃げるのは窓

住宅の中で、熱が最も出入りしやすいのは窓などの開口部です。日本建材・住宅設備産業協会の調べとして住宅設備メーカーなどが紹介しているデータでは、冬に暖房の熱が逃げる割合の約58%が開口部から、夏に外から入ってくる熱の約73%が開口部からとされています。

壁や天井に比べて、窓はガラスとサッシでできていて薄いため、熱を通しやすい部分です。冬の暖房の効率を上げたいなら、まず窓の断熱を考えるのが近道です。内窓を付ける、断熱性能の高いガラスやサッシに替えるといった方法があります。

断熱のもう1つの効果:室内の温度差が小さくなる

断熱の効果は、電気代だけではありません。熱が逃げにくい家では、部屋ごとの温度差や、窓際と部屋の中央の温度差が小さくなります。窓の表面が冷えにくくなるため、結露が起きにくくなるのも利点です。

暖房を強くしても足元が寒い、窓際に近づくとひんやりする、といった悩みも、断熱で和らぐことがあります。快適さが上がることで、暖房の設定温度を必要以上に上げなくて済むようになり、結果として省エネにもつながります。

冬は給湯のエネルギーも増える

冬の光熱費を押し上げるもう1つの要因が給湯です。冬は水道水の温度が低くなるため、同じ温度のお湯をつくるのに、夏より多くのエネルギーが必要になります。お風呂にお湯をはる機会が増えることも、給湯のエネルギーが増える理由です。

給湯の省エネでは、給湯器そのものの効率が大きく影響します。たとえば、エアコン・給湯機器メーカーのダイキン工業の解説では、ヒートポンプで空気の熱を利用するエコキュートは、電熱ヒーターでお湯を沸かす電気温水器と比べて、消費電力量を約3分の1に抑えられるとされています。

冬の省エネは「断熱」と「給湯」の両面から

冬の光熱費を下げるには、暖房と給湯の両方に目を向けることが大切です。

  • 暖房:窓を中心に断熱性能を高め、熱が逃げにくい家にする
  • 給湯:効率の高い給湯器を選び、お湯を沸かすエネルギーを減らす

2026年は、どちらにも国の補助金が用意されています。窓の断熱改修には「先進的窓リノベ2026事業」、壁や床などの断熱改修には「みらいエコ住宅2026事業」、高効率な給湯器への交換には「給湯省エネ2026事業」があり、同じ住宅で組み合わせて使うことができます。いずれも予算の上限に達し次第終了するため、検討は早めが安心です。

断熱リフォームを考えるときのチェックポイント

どこから断熱すればよいか迷ったら、まず家の中で「寒い場所」を確かめてみましょう。

  • 寒さを感じる部屋はどこか:リビング、寝室、脱衣所や浴室など、冬に特に寒い場所を書き出す
  • 窓の種類:1枚ガラスの窓か、2枚以上のガラスの窓か。サッシはアルミか樹脂か
  • 結露が出る場所:冬の朝に窓やサッシが濡れている場所は、熱が逃げやすい場所の目安になる
  • 給湯器の年数:設置から長くたっている給湯器は、効率の高い機種への交換もあわせて検討する

こうした情報を整理してから相談すると、どの工事を優先するか、どの補助金が使えるかを事業者と具体的に話し合いやすくなります。

おわりに

断熱が電気代に効く理由と、冬の省エネのポイントをまとめます。

  • 家庭のエネルギーの半分以上は給湯と暖房に使われている
  • 断熱は、暖房で温めた熱が逃げる量を減らし、暖房のエネルギーを減らす
  • 熱が最も逃げるのは窓。冬の暖房の熱の約58%が開口部から逃げるとされる
  • 冬は給湯のエネルギーも増えるため、効率の高い給湯器を選ぶことも大切
  • 断熱と給湯の両方に、2026年は国の補助金が使える

※ 本記事は編集部が投稿した当時の情報に基づきます。補助金の内容や条件は、必ず各事業の公式情報をご確認ください。

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