持ち家でなくてもできる電気代対策5つ|賃貸で工事なしにできること
賃貸住まいでは、太陽光パネルや断熱リフォームのような工事をともなう対策は難しいものです。それでも、電気代を下げる方法はあります。料金プランの見直しから窓まわりの工夫まで、賃貸で工事なしにできる5つの対策を整理しました。

目次
はじめに
「太陽光パネルを付ける」「断熱のリフォームをする」といった電気代の対策は、持ち家でなければ難しいものです。賃貸住まいだと、何ができるのか分からないと感じている方も多いのではないでしょうか。
実は、賃貸でも、工事をせずにできる電気代の対策はいくつもあります。このコラムでは、賃貸住まいの方が取り組みやすい5つの対策を、効果の出やすい順に紹介します。
対策1:料金プランを見直す
最も手軽で効果が出やすいのが、電気の料金プランの見直しです。自分で電力会社と契約している場合は、賃貸でも自由に電力会社やプランを選べます。
比べるときは、今の請求額を使用量で割った「1kWhあたりの平均の単価」を物差しにしましょう。多くの標準的なプランは、使用量が増えるほど単価が上がる3段階の料金です。たとえば東京電力エナジーパートナーの「従量電灯B」は、解説サイトによると2026年5月時点で、最初の120kWhまでが1kWhあたり29.80円、300kWhまでが36.40円、それを超える分が40.49円です(税込)。使用量の多い家庭ほど、単価が一律のプランなどに乗り換えたときの効果が出やすくなります。
乗り換えの手続きは、新しい会社に申し込むのが基本です。電力比較サイトのエネチェンジの解説によると、今の会社への解約の手続きは新しい会社が行うため、自分で連絡する必要はありません。申し込みには、検針票やマイページで確認できる「供給地点特定番号」などを用意しておくとスムーズです。
一括受電のマンションに注意
マンションの中には、建物全体でまとめて電気を買う「一括受電」をしているところがあり、その場合は住人が電力会社を選べないことがあります。自分の部屋の契約がどうなっているかを、検針票や管理会社で確認しましょう。
対策2:契約アンペアを見直す
多くのプランでは、契約アンペアによって基本料金が決まります。従量電灯Bでは、解説サイトによると30Aで935.25円、40Aで1,247円です。
家電を同時にたくさん使わない暮らしなら、アンペアを下げられる場合があります。賃貸の場合は、ブレーカーの交換などが必要になることもあるため、事前に管理会社やオーナーに確認しておくと安心です。
対策3:窓まわりを工夫する
賃貸では窓の交換はできませんが、窓まわりの工夫で冷暖房の効率を上げることはできます。一般社団法人日本建材・住宅設備産業協会の試算例(平成11年の省エネ基準レベルの住宅)では、冬の暖房時に逃げる熱の58%、夏の冷房時に入ってくる熱の73%が、窓などの開口部を通るとされています。
- 厚手のカーテンや、床まで届く長さのカーテンを使う
- 冬は日が沈んだらすぐにカーテンを閉め、夏は日中の日差しをカーテンやすだれで遮る
- 貼ってはがせるタイプの断熱シートを使う(貼る前に、退去時の原状回復について管理会社に確認する)
対策4:家電の使い方と選び方を見直す
- エアコンのフィルターを定期的に掃除する
- 冷蔵庫に物を詰め込みすぎない、扉を開ける時間を短くする
- 使わない家電は、スイッチ付きの電源タップで電源を切る
- 照明は、自分で交換できるものはLEDに替える
- 家電を買い替えるときは、省エネ性能の高い製品を選ぶ
家電は、引っ越しのときにも持っていけます。省エネ性能の高い家電への投資は、賃貸でも無駄になりません。
対策5:基本料金0円プランは慎重に
「基本料金0円」のプランは魅力的に見えますが、注意が必要です。電力比較サイトのエネチェンジの解説では、基本料金0円のプランは電力量料金の単価が一律に設定されていることが多く、電気の使用量が少ない一人暮らしの世帯などでは、かえって割高になる可能性があると指摘されています。自分の使用量で合計の金額を計算してから選びましょう。
効果を確かめる:使用量を「見える化」する
5つの対策の効果を確かめるには、自分の電気の使い方を知っておくことが欠かせません。多くの電力会社は、会員向けのWebサイトやアプリで、月ごとや日ごとの使用量を確認できるサービスを用意しています。スマートメーターが付いている住まいなら、時間帯ごとの使用量まで分かる場合もあります。
- 季節ごとの差を見る:夏と冬に大きく増えるなら、冷暖房の見直しが効きやすい
- 時間帯を見る:夜に使う量が多いのか、昼に多いのかで、合う料金プランが変わる
- 前の年の同じ月と比べる:対策をしたあとは、季節の影響をそろえて比べる
「なんとなく高い」と感じていた電気代も、数字で見ると、どこから手をつければよいかが分かりやすくなります。見直しの前後で、1kWhあたりの平均の単価と使用量をメモしておくと、効果が使う量の変化によるものか、単価の変化によるものかを分けて確かめられます。
引っ越しのときに確認したいこと
賃貸住まいの方は、引っ越しのたびに電気の契約を見直すチャンスがあります。部屋探しの段階で、次の点を確認しておくと安心です。
- 一括受電かどうか(電力会社を選べるか)
- 窓の種類(1枚ガラスか、複層ガラスか)
- 日当たりや風通し
- 備え付けのエアコンの年式
おわりに
賃貸で工事なしにできる電気代の対策をまとめます。
- 料金プランの見直しが最も手軽。1kWhあたりの平均の単価で比べる
- 契約アンペアの見直しは、管理会社への確認も忘れずに
- カーテンや断熱シートなど、窓まわりの工夫で冷暖房の効率を上げる
- 家電の使い方と選び方を見直す。省エネ家電は引っ越し先にも持っていける
- 基本料金0円のプランは、自分の使用量で計算してから選ぶ
※ 本記事は編集部が投稿した当時の情報に基づきます。料金プランの内容は電力会社によって異なるため、必ず各社の公式情報をご確認ください。