撤去加算とは?電気温水器からエコキュートへの入れ替えで使える補助
給湯省エネ2026事業には、古い電気温水器や電気蓄熱暖房機を撤去すると補助が上乗せされる「撤去加算」があります。電気温水器からエコキュートに入れ替えるときの補助額と、入れ替えの効果、注意点を整理しました。

目次
はじめに
長年使ってきた電気温水器の買い替えを考えている方に知っておいてほしいのが、国の「給湯省エネ2026事業」にある「撤去加算」です。電気温水器を撤去して高効率な給湯器に入れ替えると、本体の補助に上乗せして補助を受けられます。
このコラムでは、撤去加算の仕組みと金額、電気温水器からエコキュートに入れ替えるときの効果、そして使うときの注意点を整理します。
撤去加算とは
給湯省エネ2026事業は、家庭の給湯の省エネを進めるため、高効率な給湯器の導入を支援する国の補助金です。対象は、ヒートポンプ給湯機(エコキュート)、ハイブリッド給湯機、家庭用燃料電池(エネファーム)の3種類です。
この事業では、高効率な給湯器を設置するときに、エネルギーを多く使う古い機器を撤去すると、補助が加算されます。これが撤去加算です。対象になる古い機器と加算額は次のとおりです。
- 電気温水器:1台あたり2万円
- 電気蓄熱暖房機:1台あたり4万円(2台まで)
一方、古いエコキュートを撤去して新しいエコキュートに入れ替える場合は、撤去加算の対象になりません。撤去加算は、エネルギー効率の低い機器から高効率な機器への入れ替えを後押しするための仕組みだと言えます。
電気温水器からの入れ替えでいくらになるか
エコキュートの本体の補助は、基本の要件を満たす機種で1台7万円、より高い性能の要件を満たす機種で10万円です。ここに電気温水器の撤去加算2万円が加わります。
- 基本の機種に入れ替える場合:7万円+2万円=9万円
- 高性能な機種に入れ替える場合:10万円+2万円=12万円
さらに、同じタイミングで電気蓄熱暖房機も撤去する場合は、1台あたり4万円が加算されます。
電気温水器とエコキュートの違い
撤去加算が設けられている背景には、電気温水器とエコキュートのエネルギー効率の差があります。エアコン・給湯機器メーカーのダイキン工業の解説をもとに、違いを整理します。
お湯の沸かし方
- 電気温水器:電熱ヒーターで、貯湯タンクの水を直接温めてお湯を沸かす。保温付きの電気ポットと同じ仕組み
- エコキュート:ヒートポンプユニットと貯湯タンクユニットの2つで構成され、電気の力に加えて、空気中の熱を利用してお湯を沸かす
使う電気の量
エコキュートは、電気のエネルギー「1」に対して空気中から「2以上」の熱を集めてお湯を沸かすため、電気温水器と比べて消費電力量を約3分の1に抑えられるとされています。毎日使うお湯の電気代が大きく下がる可能性があります。
初期費用と設置スペース
一方で、エコキュートは電気温水器より初期費用が高くなります。また、電気温水器は機器1つ分のスペースで設置できるのに対し、エコキュートはヒートポンプユニットと貯湯タンクユニットの2つを置くため、相対的に広いスペースが必要です。撤去加算を含む補助金は、この初期費用の差を埋める助けになります。
撤去加算を使うときの注意点
予算は別枠で、上限に達し次第終了
撤去加算には、本体の補助とは別の予算枠があります。公式サイトによると、2026年9月24日時点で、撤去加算の予算に対する申請額の割合は22%でした。本体の補助と同じく、予算の上限に達した時点で終了します。
申請は事業者が行う
給湯省エネ2026事業は、購入者が自分で申請する制度ではありません。申請や補助金の受け取り、購入者への還元は、登録された「給湯省エネ事業者」が行います。撤去加算を使いたい場合は、依頼する販売店・施工会社が登録事業者かどうかを最初に確認してください。
工事の時期にも条件がある
対象になるのは、2025年11月28日以降に着工した工事で、契約が着工日以前であることが条件とされています。申請の期限は、予算の上限に達するまで、遅くとも2026年12月31日までです。
設置スペースを事前に確認する
電気温水器があった場所に、そのままエコキュートを置けるとは限りません。ヒートポンプユニットを置く場所も含めて、設置できるかどうかを見積もりの段階で確認してもらいましょう。
見積もりで確認したいこと
- 依頼先が給湯省エネ事業者として登録しているか
- 選ぶ機種が、基本の要件(7万円)と高い性能の要件(10万円)のどちらに当たるか
- 電気温水器の撤去が工事に含まれ、撤去加算の対象として申請してもらえるか
- 撤去や設置の工事費がどこまで見積もりに含まれているか
おわりに
電気温水器からエコキュートへの入れ替えで使える撤去加算のポイントをまとめます。
- 電気温水器の撤去で1台2万円、電気蓄熱暖房機の撤去で1台4万円(2台まで)が加算される
- 高性能なエコキュートに入れ替えれば、本体10万円と撤去加算2万円で12万円
- エコキュートは電気温水器より消費電力量を約3分の1に抑えられるとされる
- 撤去加算は別枠の予算で、上限に達し次第終了。申請は登録事業者が行う
長く使った電気温水器の入れ替えは、補助金が使えるうちに検討するのがおすすめです。
※ 本記事は編集部が投稿した当時の情報に基づきます。補助額や条件、申請の状況は変わる場合があるため、必ず給湯省エネ2026事業の公式情報をご確認ください。