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インタビュー

予定不調和を、事業にする——サッカー選手から実業家へ 清田享平氏に聞く、トップビジネスマンの思考法

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清田享平

株式会社Acrosuperk 代表取締役

目次


18歳でイギリスにサッカー留学し、現地の大学サッカー部で唯一のアジア人として年間MVPを受賞。University of Essexを成績上位1%で卒業後、外資系戦略コンサルティングファームを経てメルカリのグローバル化を推進、Blabo取締役COOとしてCCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)へのExitを実現した。

在学中に、イギリスのGoogle Campusでの0-1事業の立ち上げ経験。
新卒で外資系戦略コンサルティングファームにて勤務。フリマアプリ最大手「メルカリ」にて、グローバル規模での事業及び組織及びび採用ブランディング含めて当時400名規模から2,000名の規模までに成長に貢献。

その後、スタートアップにジョインし、取締役COOとして0-1、1-10、10-100と事業拡大させ、TSUTAYAを運営するCCC(カルチャ・コンビニエンス・クラブ)へのM&A(会社売却)を経験。

2020年株式会社Acrosuperk、2021年に株式会社LIBERANOVAを創業し、0-1(スタートアップ)から1-10/10-100(支援企業:合計時価総額10兆円)までと国内からグローバルまで幅広い企業に対して事業拡大の実践的なアドバイス及びハンズオン型の伴走支援による企業価値の最大化を実現。

現在は、自社でも新規サービス開発、地方創生化、サッカーチーム経営、アパレル事業、アロマ開発、飲食店経営、SNS支援など幅広い事業を展開している。日本の伝統工芸の海外展開支援と、急成長スポーツ「ピックルボール」の事業を手がける——清田享平氏だ。

日経トレンディからの取材依頼も舞い込むという清田氏に、FitFounderのオフィスで話を伺った。

「当たり前」は、海外では当たり前じゃない

── 日経トレンディから取材を受けられたことがあるとお聴きしました。きっかけを教えてください。

清田: 「地方」「グローバル」「事業」というキーワードでハッシュタグを見た時にヒットしていただいて。テーマで言うと、これからどんな地方の事業が伸びそうか、地方のポテンシャルはどうか、というところです。僕が直近やっている自分の会社もそうなんですけど、SNS×グローバルという事業をやっていて、今、赤福のグローバル展開を支援しているんですよ。

日本だと価値が100円のものが、海外だと何万円にもなる。日本の伝統工芸を海外にどう展開していくか、というニーズがめちゃめちゃ多いんです。日本は人口が減る分、消費も減っていく。

日本のものを海外に展開すれば、外貨も稼げるしマーケットも伸びている。日本のポテンシャルを、日本人自身が生かしきれていないんですよね。ガラスペンやかき氷、そして刀のような伝統工芸が海外でめちゃくちゃ売れている。「当たり前が当たり前じゃない」ものを、海外に持っていく——それをずっとやってきました。

イギリスで学んだ「生存戦略」

── サッカー選手から実業家へ。人生で一番辛かった時期はいつですか。

清田: イギリスの大学に入って、違う文化の人たちにどう自分を受け入れてもらって価値を出していくか、それを学生としてめちゃめちゃ学んでいました。150人いるイギリス人の中で自分一人だけ日本人という中で、「あのジャパニーズ、ノリいいよね」と名前を覚えてもらえる

——そういう自分の生存戦略、価値の見出し方を学んでいました。それが結構、仕事に生きています。イギリスの大学生活は一番勉強もしましたし、辛かったといえば辛かった。でも、辛いというより学びに変える、成長だと捉えていて。「今辛いということは、それだけ成長しろと言われているのかな」と思うと、そこそこカオスを楽しんでいました。

メルカリに入ってからも同じでした。グローバル展開していくという話があって、海外から採用したメンバーの受け入れを、英語を話せるのが自分しかいなかったので全部やっていたんです。そこで仕組み化を学んで、オンボーディングのグローバルパッケージという仕組みを作りました。

「準備が9割」——会議は3種類しかない

── 仕事というプロダクトに対して、絶対に譲れないことは何ですか。

清田: 細部にこだわることですね。PowerPointのセルの大きさ、コピーライトの抜け漏れ——ラーメンで言う0点から60〜70点まではみんなできるけれど、80点、90点、100点に持っていく作業がすごく大変。そこにどこまでこだわれるか。抜け漏れがあると「爪が甘い」となって、そこから組織の綻びが出てくる。

もう一つは、準備が9割だということ。ミーティングは絶対にアジェンダを作るし、目的を決める。会議にアジェンダがないのは論外です。会議を60分することが目的じゃない。会議は「共有」か「相談・確認」か「意思決定」の3つしかないんです。共有だけなら、見ておいてね、で済む話。

日本の会議は「60分やることが正しい」というバイアスが入ってしまっているだけなんですよね。

予定不調和を作る事業——ピックルボールという賭け

── 今、興味がある領域はどこですか。

清田: 「予定不調和を作る事業」、結論スポーツですね。今、ピックルボールという、世界で最も急成長しているスポーツをやっています。卓球とテニスの間のようなスポーツで、アメリカではゴルフより人口が伸びていて、セレブが遊ぶスポーツとして急成長している。これが今後日本に来ると思っています。

AI・ITでどんどん人間の生産性・効率が求められる中で、人間は暇になる。暇になった時間をどう使うかが大事になってくる。そこで大事なのが「感情を動かす事業」
——音楽や食、スポーツです。機能的な充足をする事業はもうたくさんあるけれど、感情的な充足をする事業はまだ弱い。ディマンドは伸びているのに、日本にピックルボールの会社は2社しかない。これだけギャップがある事業はない。

だからこそビジネスチャンスがあると思って、今年1月に会社を立ち上げました。ある投資家に言われたのが、これから伸びる事業は100年前からある事業だと。本、新聞、ラジオが形を変えてオンラインメディアになったように、スポーツも100年続いている。そこにAIというテクノロジーをどう掛け算するか、というところに注目しています。

「いい仕事」とは、瞬間に喜怒哀楽が湧くこと

── ご自身にとって「いい仕事」を一言で定義するなら?

清田: その瞬間に喜怒哀楽が湧くかどうかだと思います。食、音楽、スポーツは、その瞬時に笑顔や驚き、楽しみが出ますよね。ITのサービスはそんなにすぐには出ない。いかに人間の感情の、いい意味での起伏をその瞬間に作れるか——そこにこれからの仕事の価値があると思っています。

AIの究極の姿は「入り口と出口だけ人間」だと思っています。人間はなくならない。

何を食べたいか聞かれて、AIがすべて作って渡されるのと、入り口と出口だけ人間で、間はAIが作る——どちらが感情が動くか。人間はなくならない。営業もコミュニケーションも、そのエッセンスを生かした事業が伸びると思っています。

FitFounderとの出会い

清田氏とFitFounder代表の八賀との出会いは、約1ヶ月前——恵比寿での待ち合わせがきっかけだった。当日、道に迷った清田氏が「行けない」と連絡したところ、案内してもらい合流できたという偶然から始まった。

自分が思っていた理想やこういうプロダクトをやりたいという時に、この人だったらちゃんと壁打ちして一緒に仕事をしたいなと思える人が、あまりいなかったんです。ようやく出会えて。勉強させてほしいと思える人だったので、一緒にやりたいと思いました。

八賀からは、太陽光・蓄電池の販売パートナー企業の売上向上支援、将来的な事業提携も見据えた構想が語られ、清田氏も力になりたいと応じた。
予定不調和から事業を生み出す実業家と、地域のパートナー企業とともに歩む再生可能エネルギー企業——偶然の出会いから、新しい化学反応が生まれようとしている。


清田 享平(きよた・きょうへい)氏 プロフィール
株式会社Acrosuperk 代表取締役
株式会社LIBERANOVA 共同創業者
日本外国語専門学校 特別講師

18歳でイギリスにサッカー留学し、現地大学サッカー部で年間MVPを受賞。University of Essex(Essex Business School)を成績上位2%で卒業。ゴールドマン・サックス、ボストン・コンサルティング・グループでのインターンを経て、外資系戦略コンサルティングファームに入社。メルカリでグローバル化を推進した後、Blabo取締役COOとしてCCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)へのExitを実現。現在は日本の伝統工芸の海外展開支援と、ピックルボール事業を手がける。

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