子育て世帯の光熱費、補助と設備の合わせ技|2026年度に使える制度の整理
家族が増えると、給湯や冷暖房で光熱費も増えがちです。2026年度は、子育て世帯・若者夫婦世帯を対象にした住宅の補助や、給湯器・窓の断熱への補助が用意されています。子育て世帯が使える制度と、設備の組み合わせで光熱費を下げる考え方を整理しました。

目次
はじめに
子どもが生まれたり、成長したりすると、家族で使うお湯や電気の量が増え、光熱費も上がりがちです。「家族のための住まいを整えたいけれど、光熱費も気になる」という子育て世帯は多いのではないでしょうか。
2026年度は、子育て世帯・若者夫婦世帯を対象にした住宅の補助や、給湯器、窓の断熱への補助が用意されています。このコラムでは、子育て世帯が使える主な制度と、設備の組み合わせで光熱費を下げる考え方を整理します。
子育て世帯の光熱費が増える理由
資源エネルギー庁の資料では、家庭のエネルギーの使い道のうち、給湯が27.8%、暖房が25.1%を占めるとされています(2020年度)。お風呂や洗い物でお湯を多く使い、家族がそろう時間に冷暖房を使う子育て世帯では、この2つの割合がさらに大きくなりやすいと考えられます。
つまり、子育て世帯の光熱費を下げるカギは、「お湯」と「冷暖房」にあります。
新築なら:みらいエコ住宅2026事業
これから家を建てる子育て世帯が最初に確認したいのが、国の「みらいエコ住宅2026事業」です。公式の事業概要によると、省エネ性能の高い住宅を新築すると、区分と地域に応じて補助を受けられます。
- 長期優良住宅:1戸あたり75万円(寒冷地などの1〜4地域は80万円)
- ZEH水準住宅:1戸あたり35万円(1〜4地域は40万円)
- GX志向型住宅:1戸あたり110万円(1〜4地域は125万円)
このうち、長期優良住宅とZEH水準住宅は、子育て世帯または若者夫婦世帯が対象です。建て替えの場合は、1戸あたり20万円が加算されます。GX志向型住宅は、世帯の条件なく対象になります。
補助を受けられるだけでなく、断熱や省エネの性能が高い家は、住み始めてからの光熱費も抑えやすくなります。
リフォームなら:断熱と給湯の組み合わせ
今の住まいを整える場合は、リフォームの補助を組み合わせる方法があります。
- 窓の断熱(先進的窓リノベ2026事業):断熱性能の高い窓への改修。1戸あたり上限100万円
- 床・壁・天井の断熱など(みらいエコ住宅2026事業):住宅が建てられた時期と工事の内容で、1戸あたり40万〜100万円が上限
- 給湯器の交換(給湯省エネ2026事業):エコキュートなら基本の機種で1台7万円、高性能な機種で10万円
これらの事業は、同じ住宅で組み合わせて使えます。ただし、同じ窓など同じ工事に二重に補助を受けることはできません。
設備の合わせ技で光熱費を下げる
お湯:高効率な給湯器
お湯を多く使う子育て世帯ほど、給湯器の効率の差が光熱費に表れます。エアコン・給湯機器メーカーのダイキン工業の解説では、エコキュートは電気温水器と比べて消費電力量を約3分の1に抑えられるとされています。
冷暖房:断熱
窓を中心に断熱性能を高めると、冷暖房のエネルギーを減らせます。子ども部屋やリビングの寒さ・暑さの対策にもなります。
電気:太陽光と蓄電池
昼間に家にいる時間が長い家庭では、太陽光発電でつくった電気を自分で使うことで、電気代を減らせます。夜に電気を多く使う家庭では、蓄電池で昼の電気を夜に回す方法もあります。自分で使うことの価値については、GX LAB の「“売る”より“使う”へ。自家消費という発想転換」で解説しています。
東京都に住む子育て世帯なら
東京都で家を新築する場合は、国の制度に加えて、東京都の「東京ゼロエミ住宅」の助成も候補になります。東京都の発表によると、2026年度は、断熱・省エネ性能の水準に応じて、戸建てで40万円(水準C)から240万円(水準A)の助成があり、太陽光発電や蓄電池、V2Hを付けると上乗せもあります。受付は2027年3月31日までです。国の制度と両方を使えるかどうかは、それぞれの条件を施工会社と確認しましょう。
どこから手をつけるか
一度にすべてを整えるのは大変です。家族の状況に合わせて、優先順位を決めて進めましょう。
- これから家を建てる:最初から断熱・省エネの性能を高めた家にするのが最も効率的。補助の区分と地域の条件を確認する
- 給湯器が古くなってきた:給湯器の交換から始める。お湯を多く使う子育て世帯ほど効果が出やすい
- 冬の寒さ・夏の暑さがつらい:窓の断熱から始める。子どもが過ごす部屋から優先してもよい
- 昼間に家にいる時間が長い:太陽光発電で昼の電気を自分でまかなう方法を検討する
使うときの注意
- 申請は事業者が行う:国の住宅の補助は、登録された事業者が申請する。依頼先が登録しているかを確認する
- 予算に達し次第終了:2026年9月24日時点で、給湯省エネ2026は予算の45%、みらいエコ住宅のGX志向型住宅の第2期は59%まで申請が進んでいる
- 自治体の制度も確認する:自治体によっては、子育て世帯向けの独自の補助を設けている場合がある
おわりに
子育て世帯の光熱費を下げるポイントをまとめます。
- 子育て世帯の光熱費のカギは「お湯」と「冷暖房」
- 新築なら、みらいエコ住宅2026事業。長期優良住宅・ZEH水準住宅は子育て世帯・若者夫婦世帯が対象
- リフォームなら、窓の断熱・床や壁の断熱・給湯器の交換の補助を組み合わせる
- 設備は、高効率な給湯器・断熱・太陽光と蓄電池の合わせ技で考える
※ 本記事は編集部が投稿した当時の情報に基づきます。補助の内容・受付状況は、必ず各事業の公式情報をご確認ください。