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部門別・ガス別の削減目標|産業・業務・家庭・運輸は2040年度にどこまで減らすのか

地球温暖化対策計画は、温室効果ガスの種類別の目標と、エネルギー起源CO2の部門別の排出量の目安を示しています。産業・業務・家庭・運輸・エネルギー転換の各部門が2030年度・2040年度にどこまで減らすのか、2013年度・2022年度の実績とあわせて整理しました。

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目次

国全体で温室効果ガスを2040年度に73%減らすとして、それは自社の属する部門にとってどのくらいの削減を意味するのでしょうか。地球温暖化対策計画は、温室効果ガスの種類別の目標と、エネルギー起源 CO2の部門別の排出量の目安を示しています。この記事では、GX LAB 編集部がその数字を整理します。

計画全体の流れは、地球温暖化対策計画の全体像で解説しています。

この記事でわかること

  • 温室効果ガス全体の目標と排出の現状
  • エネルギー起源 CO2の部門別の目安(2030年度・2040年度)
  • CO2以外の温室効果ガスの目標
  • 数字を読むときの注意点

全体の目標と現状

計画の目標は、2013年度の排出量(約14億700万トン)と比べて、2030年度に46%、2035年度に60%、2040年度に73%の削減です。2022年度の排出・吸収量は約10億8,500万トンで、2013年度比で22.9%減っています。

温室効果ガス排出量・吸収量の推移と目標を並べると、次のとおりです(単位:百万トン-CO2)。

  • 2013年度実績:1,407
  • 2030年度目標:760(46%減)
  • 2040年度目標:380(73%減)

エネルギー起源 CO2の部門別の目安

日本の温室効果ガス排出量の8割以上はエネルギー起源の CO2です。計画では、エネルギー起源 CO2を2030年度に45%減(約677百万トン)、2040年度に70〜71%減(約360〜370百万トン)にするとしています。部門別の目安は次のとおりです(単位:百万トン-CO2、括弧内は2013年度比)。

産業部門(工場など)

  • 2013年度:463
  • 2030年度:289(38%減)
  • 2040年度:約180〜200(57〜61%減)

2022年度の産業部門の CO2排出量は、2013年度比で24.0%減っています。

業務その他部門(オフィス・店舗など)

  • 2013年度:235
  • 2030年度:115(51%減)
  • 2040年度:約40〜50(79〜83%減)

2022年度は1億7,900万トンで、2013年度比で23.6%減っています。電力の CO2排出原単位の改善や、省エネによるエネルギー消費原単位の改善が主な理由とされています。

家庭部門

  • 2013年度:209
  • 2030年度:71(66%減)
  • 2040年度:約40〜60(71〜81%減)

運輸部門

  • 2013年度:224
  • 2030年度:146(35%減)
  • 2040年度:約40〜80(64〜82%減)

エネルギー転換部門(発電所・製油所などの自家消費など)

  • 2013年度:106
  • 2030年度:56(47%減)
  • 2040年度:約10〜20(81〜91%減)

業務その他部門や家庭部門は、2040年度に約8割前後の削減が目安とされており、建物の省エネと電力の脱炭素化が大きく効く部門です。一方、産業部門は2040年度で57〜61%減と、ほかの部門より削減率の目安が小さくなっています。製造プロセスの転換が必要で、削減の難しい分野を多く含むためと考えられます。

CO2以外の温室効果ガスの目標

計画は、CO2以外の温室効果ガスについても目標を定めています(単位:百万トン-CO2、括弧内は2013年度比)。

  • 非エネルギー起源 CO2(セメント製造や廃棄物の焼却など):82.2 → 2030年度70.0(15%減)→ 2040年度約59(29%減)
  • メタン:32.7 → 29.1(11%減)→ 約25(25%減)
  • 一酸化二窒素:19.9 → 16.5(17%減)→ 約14(31%減)
  • 代替フロン等4ガス:37.2 → 20.9(44%減)→ 約11(72%減)

これらの対策は、メタン・フロンなどの対策の解説で取り上げています。

吸収源と JCM

排出を減らすだけでなく、森林などによる吸収も目標に含まれています。

  • 吸収源:2030年度に約47.7百万トン、2040年度に約84百万トンの吸収量の確保を目指す
  • JCM(二国間クレジット制度):官民連携で、2030年度までの累積で1億トン程度、2040年度までの累積で2億トン程度の国際的な排出削減・吸収量の確保を目指す

数字を読むときの注意点

  • 2030年度の部門別の数字は「目安」とされています
  • 2040年度のエネルギー起源 CO2と部門別の数字は、2040年度のエネルギー需給見通しをつくる際の複数のシナリオ分析にもとづく、最終エネルギー消費量などから算出したものです。そのため幅を持たせて示されています
  • 2040年度の吸収量は、新しい森林吸収量の算定方法を適用した場合に見込まれる数値です
  • 部門別の目安などは、毎年のフォローアップの中で柔軟に見直されます

エネルギー需給見通しの考え方は、2040年度の電源構成の解説で紹介しています。

まとめ

  • エネルギー起源 CO2は、2030年度に45%減、2040年度に70〜71%減が目標
  • 2040年度の目安は、産業57〜61%減、業務79〜83%減、家庭71〜81%減、運輸64〜82%減
  • 代替フロン等4ガスは2040年度に72%減と、大きな削減が求められている
  • 2040年度の部門別の数字は、シナリオ分析にもとづく幅のある目安

出典・参考

※ 本記事は編集部が投稿した当時の情報に基づきます。制度の内容は変更される場合があります。最新の情報は各省庁の公式ページをご確認ください。

よくある質問

Q産業部門の削減目標はどのくらいですか?
A

エネルギー起源CO2の部門別の目安として、産業部門は2013年度の463百万トンから、2030年度に289百万トン(38%減)、2040年度に約180〜200百万トン(57〜61%減)とされています。

Q業務部門や家庭部門はどのくらい減らすのですか?
A

2040年度の目安は、業務その他部門が約40〜50百万トン(2013年度比79〜83%減)、家庭部門が約40〜60百万トン(71〜81%減)です。建物の省エネと電力の脱炭素化が大きく効く部門です。

Q2040年度の数字に幅があるのはなぜですか?
A

2040年度のエネルギー起源CO2と部門別の数字は、2040年度のエネルギー需給見通しをつくる際の複数のシナリオ分析にもとづく最終エネルギー消費量などから算出されているためです。毎年のフォローアップの中で柔軟に見直されます。

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